新設法人を毎日追う方法|差分の取り方と限界
「新設法人リストを作ってテレアポする」という進め方は、新設直後の企業にはほとんど通用しません。全国法人検索の集計では、直近30日に法人番号が新たに指定されたのは9,538社ですが、電話番号を確認できるのはそのうち135社、1.4%だけです。掲載505万社では113万社(約22%)に電話番号があります。本記事では毎日追う差分の取り方と、この運用の限界、連絡先が無い段階での接触手段を扱います。リストの作り方自体は新設法人リストの作り方で解説しています。
新人営業新設法人は毎日生まれているんですよね。毎朝チェックすれば一番早く接触できる気がします。
アドバイザーまずは件数の感覚を持つのが先です。「新設法人」が何を指すのかを、実際の数字と合わせて確認しましょう。
新設法人とは法人番号が新たに指定された企業
ここで言う新設法人は、登記そのものではなく法人番号が新たに指定された企業を指します。法人番号は国税庁が1法人に1つ指定して公表する13桁の番号です(出典: 国税庁法人番号公表サイト)。全国法人検索が新しく出てきた法人として扱うのも、この指定日が基準です。
| 期間 | 法人番号が新規指定された数 |
|---|---|
| 直近7日 | 1,753社 |
| 直近30日 | 9,538社 |
| 直近365日 | 116,447社 |
日割りにすれば、毎朝見ても十分な量が流れてきます。ただし登記完了から法人番号が指定・公表されるまでには2〜4週ほどかかるため、一覧に出てきた時点でその企業はすでに設立から数週間が経っています。
新人営業ラグがあるのは分かりました。それでも毎日見るなら、同じ会社を何度も拾ってしまいそうです。
アドバイザーそこは差分で解きます。更新のタイミングと、前回との差だけを見る手順を決めておきましょう。
毎日追うなら前回確認日からの差分で見る
掲載データの集計は毎日02時に更新されます。日次の運用は、朝の時点で前日ぶんが反映されている前提で組みます。
- 確認時刻を固定する: 毎朝同じ時刻に見れば、取りこぼしと重複が減ります。
- 日別のページで前回確認日からの差を取る: 新設企業一覧(新設日別)に、法人番号が指定された日ごとのページが並びます。前回確認した日の翌日から順に開けば取りこぼしが出ません。更新を通知で受けたい場合は新設法人のRSSも使えます。
- 商圏で絞る: 47都道府県・1,896市区町村で商圏を区切り、追える件数まで落とします。全国の企業一覧からの条件指定と同じ要領です。業種を条件に加えると、業種がまだ埋まっていない新設法人が対象から外れる点に注意します。
- 法人番号を列に持つ: 13桁の法人番号をキーにすれば、社名の表記揺れによる二重取り込みを防げます。
目的は毎日見ることではなく、見落とした期間を作らないことです。週に一度でも差分を取りこぼさなければ成立します。重複の整理は営業リストの精度を保つコツの手順が使えます。
新人営業差分の取り方は決まりました。これで毎朝、できたばかりの会社に電話をかけられますね。
アドバイザーそこが最大の落とし穴です。新設直後のデータに何が入っていないのか、実数で見てみましょう。
新設直後は連絡先がほとんど無い
日次運用で最初につまずくのは、リストはできてもかける番号が無いことです。直近30日に法人番号が指定された9,538社のうち、電話番号を確認できるのは135社、1.4%です。掲載505万社の113万社(約22%)に比べて大きく下回ります。
法人番号の公表は商号・所在地・法人番号が中心で、電話番号は企業サイトなどの公開情報から後から紐づきます。設立直後はサイトも電話も整備の途中であることが多く、データが追いつきません。
9,538社を集めても、そのまま架電できるのは135社です。これを前提に置かないと、リストを作った後で架電先が無いと気づく手戻りが毎日発生します。設立時期での絞り込みも同様で、掲載505万社のうち設立年月日を確認できるのは164万社です。
新人営業電話番号が無いなら、新設法人へのアプローチは諦めるしかないんでしょうか。
アドバイザー手段を変えるか、時期をずらすかの二択です。接触手段ごとの向き不向きを整理しておきましょう。
接触手段を変えるか、時期をずらす
新設直後に確実にわかるのは商号・所在地・法人番号です。業種は当サービスが独自に収集する項目なので、新設直後は埋まっていないことがあります。電話番号が無くても所在地はあるため、郵送は成立します。
| 接触手段 | 新設直後(公表から数週間) | 数か月後 |
|---|---|---|
| 電話 | 向かない(直近30日の新設では番号ありが1.4%) | 向く(番号が後から紐づく) |
| 郵送 | 向く(商号・所在地は公表時点でわかる) | 向く |
| Web問い合わせ | 向かない(サイト自体が未公開のことが多い) | 向く(サイト公開後) |
- 郵送を先に当てる: 宛名は部署名までのことが多いため、商号と所在地の正確さを優先します。
- 連絡先が付くまで待つ: 拾った企業を「保留」で持ち、数週間おいて電話番号やサイトが確認できた時点で架電対象に移します。
法令面では、商号・所在地・代表電話といった法人そのものの公開情報は、個人情報保護法が保護する「個人に関する情報」に当たりません(参考: 個人情報保護委員会 ガイドラインQ&A)。代表者個人の情報や、メール営業のオプトイン規制(特定電子メール法)には注意が必要です。郵送やFAXの可否も各社の規約で定めがあるため確認してください。個別の判断は弁護士など専門家にご相談ください。
出典: 国税庁法人番号公表サイト/個人情報保護委員会 ガイドラインQ&A/全国法人検索の集計(国税庁法人番号データ基盤) 更新日: 2026-11-05
よくある質問
新設法人は毎日どのくらい増えていますか?
全国法人検索の集計では、法人番号が新規指定された企業は直近7日で1,753社、直近30日で9,538社、直近365日で116,447社です。
新設法人に電話営業はできますか?
新設直後はほとんどできません。直近30日に指定された9,538社のうち、電話番号を確認できるのは135社で1.4%です。掲載505万社全体では113万社、約22%にあります。
設立した会社はどのくらいで一覧に出てきますか?
登記完了から法人番号が指定・公表されるまでに2〜4週ほどのラグがあります。設立の翌日に掲載されるわけではありません。
新設法人は毎日確認する必要がありますか?
必要なのは毎日見ることではなく、見落とした期間を作らないことです。新設日別のページが日付ごとに分かれているので、前回確認した日の翌日から順に開けば、週に一度でも差分を取りこぼしません。集計は毎日02時に更新されます。
最終更新: 2026-11-05 / ListGoo 編集部